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受診

さて、突然のダウンの衝撃と、耳鳴りをかかえて、病院へ向かった。
しばらく待って、名前を呼ばれた。

主治医はいつもの笑顔で迎える。

ダウンから、耳鳴りなど、思っていることを次々にしゃべった。
5分程度しゃべり続けていたかもしれない。

その後、医師から返ってきた言葉は
「でも、コントロールできているということですよね。」
「はぁ。」
「前のように、車に乗って事故起こしたり、夜分からなくなって廊下で寝てたりとか。」
「はあ。」
「そんなことは、ないといえますね。」
「はい。」
「それは、コントロールできているということですよね。」

確かにそう言われればそうである。
「でも…」

その後、15分程度話し合っただろうか。
ある結論に達した。

「このまま、何も変えないでいきましょう。」
「よく分かりました。」

結論は何だったのか。
それは、ストレスが知らない間に溜まっていることもある。
その時は、休養する必要がある。
耳鳴りもする。しかし、それは耳をふさいでも、薬を飲んでも治るのではない。

要するに、今までと何も変わらず、適当な休養をとりながら、耳鳴りもするけれど
それはそれで気にしない。
寝られないとしても、そんなに気にしない。
医者も、そのような症状を、治す力はないのだ。

何か力がふうーっと抜けていった。
薬を受け取り、ゆっくりと帰った。


耳鳴り対策

耳鳴り対策を考えた。
いろいろな音楽を聴いた。
ロック、ポップス、クラシック、プログレ、ジャズ、ヒップホップ
あらゆるジャンルの音楽を聴いてみた。
殆ど効果が無い。
唯一効果があったのは、ベートーベンのピアノソナタ「月光」であった。
しかし、それも聴いているときだけ気持ちが落ち着くだけで、
セミは鳴き続けている。

ホワイトノイズを聴いてみた。
ピンクノイズも聴いてみた。
確かに、ノイズにまぎれて、セミが遠くなったようだが、ヘッドホンをはずすと
セミは舞い戻ってくる。

オシレータソフトで、どのくらいの周波数の音か調べると、特定の周波数の音が重なっていることが
分かった。

しかし、それは音の高さが分かっただけで、何の解決にもならない。

病院へ行く前日だったので、もう医者と相談だと思ってそのままにした。
それしか方法がなかった。

ダウン、その後

ダウンで、一日年休をとった。
翌日の朝も、ベッドの上で格闘であった。
動けない体を、どうにか動かそうとする自分がいた。
目覚まし代わりのスマホを、何度も設定し直し、
結局、起きて着替えて、そのまま出勤した。
ぎりぎりセーフで、職員室に滑り込む。

体はどうにかこうにか動かせる。
しかし、耳鳴りがひどくなった。

すでに、耳鳴りはひどくなりつつあった。
聴力検査で、特定の高い音が全く聞こえなくなっていた。
加齢もあるしなぁ。そう思っていた。

しかし、今回の耳鳴りはひどすぎた。
耳の中でずっとセミが鳴き続けている。
ものごとに集中すればするほど、うるさく鳴き出す。

当然、仕事や授業に集中できない。
やむを得ず、その日は勤務時間の最後1時間の年休をとり、帰宅した。

その後も、セミは鳴き続けた。
ベッドに入ると、他の音がなくなった分、最悪の状態になってしまった。
「ああ、もう、このままだと寝られない。薬も飲んだのに、全く効かない。」
数時間の睡眠を繰り返して、結局翌朝を迎えた。

衝撃!再びのダウン

休み明けの朝である。
4時半頃目が覚めた。
体が動かせない。首すら起こせない。
「そんなはずはない。」
しかし、実際動けない。
しばらく横になることにする。
5時半、やはり動けない。
「そういえば昨夜寝る前に、少し体が重い感じがした。」
しかし、このところうまくいっているという手応えがあったので、
「うそだろう!」
そういう思いであった。
結局、出勤できないことを、枕元のスマホで、校長に伝えた。
その後も、動けない。
横になったままであった。
やっと、起き上がれたのは午後3時過ぎであった。

なぜ、なぜ今こんなことに。
その思いだけが強かった。

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