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出会い

妻の運転で、新しい病院に着いた。
入り口から入ると、まるでそこはホテルのロビーだ。
これは、後で気がついたことなのだが、
ソファーセットが5、6組置いてある。
どのソファーも対面することのないように向けて置かれている。

受付をする。
スタッフがみんな笑顔だ。

予約時間までしばらくあるので、静かに持参した本を読む。
図書館で本を読んでいるみたいだ。
かすかに音楽が流れていて、他は全く音がしない。
話し声もしない。人々の動きと電話や受付の会話が
聞こえるだけである。

しばらくしたら
「〇〇さーん、〇号室へどうぞ。」
男性の温和な声がする。

妻に押されながら、部屋の引き戸を開くと、
そこには、笑顔のドクターが座っていた。

これまでの経緯を説明し、薬の処方を見せた。
ドクターが、開口一番言った言葉。
「薬が多すぎますね。
 生活に影響するくらい眠気が起きたりしませんか。」
「あ、はい。」

「まず、薬を減らしてみましょう。薬も新しいものにして、
 とにかくシンプルにしましょう。」
「はい。」

拍子抜けというか、今まで私が受けていた処方は何だったんだろう。
確かに、それまでの私には必要な処方だったのだと思うのだが、
今現在の私には、別の処方というか、取り組み方があるのではないかと感じた。

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訣別

私の声をさえぎるように、主治医はこう言った。

「そもそも、カウンセラーにもいろいろあって、
 ちゃんとした資格を持った人もいれば、
 中には、資格もないのに占い師のようなことで相談にのる人もいる。
 うちで、私がカウンセリングをできないこともないが、
 あなたの場合は、このまま薬を飲みながらいくのが一番です。」

「はい。ありがとうございました。」
とだけ答えて、診察室を出た。

薬が出されるまでの間、ずっと考えていた。
一つのことを考えていた。

「もう、ここは私が来るところじゃない」

薬を受け取り、金を払い、
入り口を出て、振り返りもせず、車に乗った。

しばらく車を走らせていた。

帰宅すると、ちょうど妻がいたので、主治医との件を話すと、

「以前伝えたあの病院に行ってみない。」
「あ、うん…」

そういえば以前から、セカンドオピニオンをもらう方がよいのではないかと、
妻から言われていた。
妻は次の病院を捜してくれていたのだ。

「どんな病院か雰囲気を見に行くつもりでいってみない?」
「あ、そうね。」

その病院の予約がとれたので、行くことになった。

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序章 疑問

それはずっとつきまとっていた疑問であった。

「薬を飲み続け、調子が悪いとダウンする。」
こんな生活を、いつまで続けたらいいのだろうかと。

そんなとき、あるカウンセラーの方と話をする機会があった。

特別にカウンセリングのお願いをしたわけではないのだが、
たまたまそういう機会があったので、自分のことを話してみた。

30分程度であった。

なんだかこころがスッキリした。

そこで、ふと思いついた。
「自分は、カウンセリングしてもらえる誰かを必要としている。」

早速、次の受診の時にカウンセラーを紹介してもらおうと考え、
主治医のところに行った。

いつもどおりの会話。

「どうですか。」
「まあ、〇〇です。」
「じゃあ、このままでいきましょう。」
「ところで先生。」
「はぁ、何ですか。」
「カウンセリングをしてもらえるような方を…」
という言葉を発すると同時に、主治医は顔色を変えた。
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うつ克服 出口が見えた

長い間更新をしていなかったが、実は
その間とても大きな変化があった。

今は、ストレスコントロールができ、自分の心も前向きになっている。

その間に何があったか。

セカンドオピニオン

結論は別の医者(病院)に移ることにしたということである。

そこにいたるまでの長い長い道のりを
いくつかに分けて、書いていくつもりだ。
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